子どもが本を好きになる「犬に読み聞かせ」〜R・E・A・Dプログラム〜
R・E・A・Dプログラム
アメリカ発祥のこのプログラム。
「犬に読み聞かせをする」というユニークな読書スタイルのプログラムを子育てに、取り入れていこうと思っています。
子どもからすれば、「犬に本の読み聞かせ?」と頭の中がクエッションマークでいっぱいになってしまうかも。
「それって何の意味があるの?」と思うかもしれません。
わたしも初めて聞いた時は耳を疑いました。
1. R・E・A・Dプログラムとは
2. R・E・A・Dプログラム発案者について
3. プログラムの内容
4. わかっている効果は
1. R・E・A・Dプログラムとは
R・E・A・Dプログラムとは、
"Reading Education Assistance Dogs"
和訳で読書介助犬(本を読む子どもたちに寄り添い、その朗読の声に耳を傾ける犬のこと)
1999年に、アメリカのユタ州で、インター マウンテン・セラピー・アニマルズInter Mountain Therapy Animals)という非営利団体が、犬に読み聞かせをするプログラムを図書館で始めたのがはじまり。
このプログラムは、アメリカで大きな成功を収め、今ではカナダ、ヨーロッパ、南アフリカ、オーストラリアなど多くの国で取り入れられ、ことアメリカにおいては図書館や書店、学校などで一般的に行われているそうです。
2. R・E・A・Dプログラム発案者について
発案したサンディ・マーティンの職業は看護師でした。
アメリカでは、セラピー犬を連れたボランティアが病院を訪ねる訪問活動が大変盛んであり、看護師であった彼女も病気の人たちにとって動物との触れ合いが、回復への動機づけになるかよく知っていました。
それに加え、彼女は絵本が大好きな人で、家には絵本が山のようにあったそうです。
そんな彼女が看護師の仕事のかたわら、インターマウンテン・セラピー・アニマルズのボランティアとしてセラピー犬と訪問活動を続けるうちに、犬との触れ合いを病院だけでなく、学校や図書館にも広げ、本を読むのに苦労している子どもたちへの動機づけに使えないかと考え、そこからうまれたのが「R・E・A・Dプログラム」だったのだそうです。
3. プログラムの内容
プログラムの内容は、子どもと犬とハンドラー(犬と一緒に活動する人)が床に敷いたマットの上でくつろぎながら、子どもが犬を相手に約15分間ほど本の読み聞かせをするというもの。
〈ポイント〉
ここで大切なのは、子どもと犬(とハンドラー)が一対一になること、ほかの人の目を気にしなくてもいい環境を確保すること。
⇨読むことが苦手な 子どもは、人前で声を出して読むのが恥ずかしいとか、まちがってからかわれたくない、というプレッシャーにさらされています。
なので、他の子どもたちからからかわれる心配のないところで、犬(とハンドラー)という忠実な聞き手だけを相手に読み聞かせをすることが重要になってくるのだそうです。
4. わかっている効果は
少し前になりますが、1983年に発表されたエリカ・フリードマンとアーロン・キャッチャーの研究によると、読書が苦手な子どもでも、犬のそばでは、声を出して本を読んでも子どもの血圧が上がらないことがわかったそうです。
相手をそのままに受け入れ、いっさい批判したり、注意したりしない犬とだからこそ、子どもたちは「安心して、読むことに意識を集中することができる」ということなのだそうです。
犬には、子ども(大人もそうですが)の緊張を鎮め、リラックスさせる効果があるそう。
そして、子どもが動物相手に読み聞かせをした場合、読解力や語彙、読むスピード、集中力が向上に加え、授業にもより積極的になれること。
親や友達の前で読むときと比べて、血圧だけでなく、コルチゾールの分泌量も下がるといった研究結果もあるそうです。
近年、R・E・A・Dプログラムは、学習・発達障害がある子どもや、母語が違う子どもたちのための動物介在教育としても注目されているようです。
▶︎これから、子どもと一緒に、犬と本を読むというユニークな読書スタイルをはじめていこうと思います。
子供の読む意欲や読書力の向上、そしてなにより、"もっと本を好きになってね"という想いを込めて...
楽しい時間になるといいな。
本を食べないでね。
ちょっと見えないなー。
いいかんじ。
退屈でしょうが、読書のお付き合い願います。