すべり台は遊具の王様!毎日すべり台遊びをさせたくなる話
近年、運動をする時間が減り室内での遊びの時間が長くなったことで、子どもの体力が低下傾向にあるといわれています。
子どもの運動能力を伸ばすには、なにより幼児期の遊びが不可欠。
なにより、公園での遊具を使った遊びは、体力作りはもちろん、思考回路の発達にも効果があるといわれています。
公園なら必ずある遊具『すべり台』で遊ぶことで、発達を促すことができる固有感覚、
鍛えることができる運動能力や思考能力についてです。
目次
-すべり台は感覚を鍛える!
●固有感覚とは
●すべり台から固有感覚をどう養うのか
‐すべり台で運動能力を鍛える!
‐すべり台で思考能力を鍛える!
‐おわりに
‐絵本紹介
■すべり台は感覚を鍛える!
固有感覚って知っていますか?
固有感覚とは…
固有感覚には、以下の3種類あります。
1)位置覚 : 体の各部の位置
2)運動覚 : 動きの方向や速度
3)抵抗覚 : 体に加わる抵抗
このように、固有感覚とは関節、筋、腱の動きなどから体の各部分の感覚を感知するための大切感覚です。
そして固有感覚があるおかげで、わたしたちは体がどのように動いているのかを知ることができるのです。
小さい子どもは、この感覚がまだ未熟な状態にあるため発達を促してあげることが重要なのです。
すべり台から固有感覚をどう養うのか?
なんと「すべり台」は固有感覚(3種類)を全て満たす体の動きを実現できる遊具なんです。
①位置覚
位置覚とは自分の体がどこからどこまでなのかを知り、思い通りに体を動かす能力です。
これは、すべり台の階段を登る際に、自分の手と足が今どこにあり、次はどこにのばせばいいのか位置を確認する動作で養うことができます。
②運動覚 ③抵抗覚
この2つは、すべり台を滑る際に養うことができます。
②運動覚は滑る時のスピード(速度)と、滑り落ちる方向(動きの方向)から。
③抵抗感覚も滑る際に体が抵抗を感じることで身につけることができる。
この2つの感覚を身につけることで、滑る速度の調整なども可能となるため、安全性を養うことにもつながります。
■すべり台で運動能力を鍛える!
●階段で全身運動を
すべり台を滑るためにはまず「階段」を登らなくてはいけません。
階段を登るためには、手すりをしっかりと掴むための握力、体を引き寄せる腕の力、お尻の筋肉、脚を踏ん張る力、足で1段ずつ体を持ち上げる力など、さまざまな力が必要です。
このように「すべり台遊び」は全身を使うことで、運動能力の向上に繋がります。
●滑ることでバランス感覚UP
すべり台を上手に滑るためには、背筋をしっかりと伸ばし、腹筋に力を入れた姿勢を保つ必要があります。
この姿勢こそが、バランス感覚を養うためにぴったりなのです。
子どもは、遊びながら無意識にこの姿勢を身につけていくものであって、わざわざ教える必要はないように感じますが、まだ上手に滑ることができない年齢から、大人のサポートのもとチャレンジすることで、よりバランス感覚を鍛えることができます。
■すべり台で思考力を鍛える!
滑るときのスリルが脳に良い刺激を与えてくれます。
すべり台は、スリルを楽しみながら思考能力が鍛えられる「育脳」にもいい遊具なんです。
スリルが脳にいいとは?…
すべり台の醍醐味は、なんといっても滑っている時。
「ちょっと怖い」「すごく楽しい」といったスリルを味わうことで、神経回路を刺激し、脳の発達を促してくれます。
はじめは怖くて尻込みしたり、泣いてしまったりすることもあると思いますが、そこは大人の出番です。
一緒に滑ってあげたり、励ましてあげたりしてあげれば、すぐにコツを掴み楽しくなるはずです。
■おわりに
すべり台を1人で滑れるようになるのは、一般的に1歳半〜2歳半ぐらいといわれています。
しかし、まだ滑ることができない年齢であっても、段階を登り降りするだけで体を鍛えることができます。
1人で座って滑るのが難しいようら、足から滑るのもひとつの方法だと思います。
そして3歳を過ぎれば1人で安全に、登って滑って降りるといったすべり台の一連の流れを楽しめるようになります。
すべり台は、乳児期から幼児期まで幅広い年齢で楽しめる遊具です。
上手にできるようになるまでは、大人の監視下のもと、安全に気をつけて遊ぶことが第一です。
楽しく遊びながら、子どもの将来的な運動能力や、体力の土台作り、そして脳にとってもいいなんて『すべり台』は最高の遊具です!
■絵本紹介
公園のすべりだいが、見たこともない変な形のすべり台に変身!
すべり台が大好きになること間違いなしです。
終始笑いっぱなしです。
さまざまな動物がすべり台をすべります。
すべりだいですべっているのはだれかな?次は誰かな?とワクワクしながら親子で楽しめる絵本です。
子どもの可能性を広げるためにも、幼児期の外遊びは欠かせません。
子どもの成長に合わせた遊びを楽しみ、遊びの中で心身ともに成長していく姿を見守りたいものです。