リトミックが苦手・嫌がる・泣く子の理由は?!
最近、何かと話題のリトミック。
乳児期・幼児期の習い事で検索をかけると必ずヒットするリトミック。
実際に私も、息子を妊娠中のころから「リトミック」に興味を抱いており、我が子にやらせてみたいことリストに入っていました。
このころの私のリトミックに対するイメージは「歌って踊って楽しい幼児教室」「みんなやってるし、うちの子も」など無知の状態でした。
ただただ流されるままに始めたリトミックの話です。
リトミックとはなんなのか
リトミック(開発者の名からダルクローズ音楽教育法ともいう)とは
⇒時は19世紀末(西暦1900年頃)から20世紀初頭。
スイスの音楽作曲家で作曲でもあったエミール・ジャック・ダルクローズが開発した音楽教育の手法だといわれています。
当時、ドイツの都市ハンブルクでは教育は訓練・調教ではなく、情操教育(子供が自ら進んで学び、その感覚を体感的に身につけていく教育法)が叫ばれるようになっていました。
それをうけダルクローズは早期からの楽器の演奏訓練に疑問を抱くようになり、音を聞きそれを感じ理解した上で楽器に触れること、音を組み合わせて音楽を作ることの楽しさを体で感じ、喜び奏で、そこから作曲することへの興味と音感を育んでいきたいと思いはじめたことがきっかけとなり「リトミック」がうまれたそうです。
リトミックは英才教育なのか?
リトミック教育は演劇などの表現能力のトレーニングや障害児教育、幼児教育など様々な教育の場で取り入れられています。
一部では、知育と組み合わせ英才教育としてリトミックを紹介する教育産業もみかけますが、これは上記にもあるように本来のリトミックの趣旨ではありません。
つまり英才教育ではないのです。
リトミック教室では何を学ぶ?!
リトミックの本来の目的は情操教育であり、音楽を通じて子どもの全身、もちろん脳にも良い刺激を与えながら身体的・感覚的・知能的に情緒を育むものです。
子どもの成長に寄り添いながら音楽を通じて「人としての感情や情緒を育む」「豊かな心へ導く」「道徳的な意識を高める」「価値観を養う」を小さいうちに身につけようというものなのです。
また、幼少期から継続して行うことでより効果が得られるそうです。
<実体験> 息子はリトミックが嫌いでした
タイトルにもあるように、うちの息子はリトミックが苦手でした。
初めてのリトミック体験は生後5ヶ月のとき、小さな我が子を抱きかかえての参加でした。
レッスンが始まるまでは自由なのでご機嫌なのですが、いざ始まると抱っこする私の腕をすり抜けようと必死に泣きじゃくるのです。
人見知りや場所見知りはしない子でしたので思い当たる理由は③つでした。
➀レッスン内容が気に入らなかった
②リトミック自体に興味がない
③集団行動が苦手
初めての子育てに加え、理由を追求しなければ気が済まない性の私はこのレッスンのあと生後6ヶ月から1歳までの間に6回ほど(無料のものから有料のものまで)息子を連れ参加しました。
どんなレッスンに参加しても結果は同じで泣き、暴れて部屋から出ていきたがるのです。
回数を重ねやっと納得のいく答えにいきつきました。
それは「自由がいい」ということです。
わたしたちが参加したレッスンはすべて参加人数が10人~のもので内容はすべて時間で管理されて淡々と進んでいくものでした。
息子はみんなで一緒にレッスンに取り組みむということ自体に抵抗を感じていおり、集団行動も好きではないように感じました。
人間(先生や友達)のことは好きでしたが、集団で行動することが嫌だったのです。
私がこの理由にたどり着くまでに時間がかかってしまったのには理由があります。
それは、どのレッスンにも息子のように泣きじゃくる子がいなかったのです。
”赤ちゃんにも個性がある” という当たり前のことに気が付けず、息子には申し訳ないことをしてしまいました。
我が子に合った情操教育を見つける
みんなと一緒にというよりも、我が道をいきたい我が子への情操教育にえらんだものは『自然』です。
自然のなかで誰に指示されるわけでもなく、時間の許す限り自由に遊ぶのです。
これには我が子も文句なしで楽しんでいました。
自然のなにが情操教育なのかというと
1.生き物と触れ合うことで、思いやる気持ちと命の尊さを学ぶ。
2.花や木など美しいものに感動を覚えセンスを磨く。
3.四季の移り変わりを通して「なぜ?」「どうして?」と疑問にもち、図鑑などで調べ自ら解決する力をつける。
と、遊び感覚でこんなことが身につくのです。
そのほかにも、読み聞かせ、お絵かき、ペットの世話など…
情操教育という言葉を聞くとなんだか難しそうですが、ふだんの子どもとの関わりで満たすことができます。
我が子に合った教育を見つけてあげられるのは、生まれてから一緒に過ごすことの多い家族の役割なのです。
4歳になった今
リトミックをやってこなかったからといい、息子になにか問題があるとか足りない部分があるのかと言ったら答えははっきりと「NO」です。
1歳前後でリトミック教室を渡り歩いていた時は、泣いてるのは息子だけという光景に悩みネットで検索してみたりもしましたが、今思い返せば ”個性” だと言い切れます。
その証拠に4歳になった今では集団行動が必須な幼稚園が大好きで、歌をうたったりダンスをしたりとみんなで協力してなにかをすることも得意です。
親が焦らずに落ち着いて、その子の個性と成長に合ったモノを見つけられるかが大事なことであり、習い事をしていれば賢い子が育つわけではないのです。
リトミックを嫌がった際の個性の名残もあります。
ひとつは「物事に対して納得がいかない場合の頑固さ」ふたつめは「自分の意志がありリーダーシップをとるほどの積極性」です。
思い返せばあのときは、泣くという表現方法で自分の意志を示し私に訴え続けていたのです。
そして、あのときに個性を潰すところだったのかと思うと同時に、性格とは変わらないものでありしっかりと向き合っていかなければならないものなのだと改めて感じています。
どんな個性も親が大きな心で受け止め、共感してあげることが子育てにはとても意味のあることであり、とても難しいことなのだと感じるこの頃です。